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08 2012

ソーイングと美術鑑賞と

渋谷の Bunkamura ザ・ミュージアム で開催された「レーピン展」に行ってまいりました。
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「近代ロシア絵画の巨匠、日本初の本格的回顧展」(チラシより)とのこと。
わたしの目当ては「怖い絵」シリーズでお馴染みの『皇女ソフィア』実見でした。
どんだけ怖いのか、ホンモノをぜひ!観てみたくて。

Ilya Repin さんは19C後半~20C初頭に活躍した写実主義の画家です。
風景や静物より、圧倒的に人間に興味をお持ちだったレーピンさん。
展示作品は、人物の内面まで描き出す見事な肖像画が多かったわけですが…。

会場に入ったとたん、画中に描かれている当時の服装や帽子、靴などに目が釘付けになりました。

少年像が着ているのはドロップショルダーで袖がたっぷりしたシャツ。それにフォークロアっぽい柄のベストを合わせています。おしゃれだ!
船曳きの一群の男性が着ているのはスリット開きのギャザーたっぷりスモックシャツにサルエルパンツ、ワークキャップ…。おしゃれだ!

140年前のロシアの方々のファッションは今、ちょうどジャパンで流行りのナチュラルファッションそのもの!びっくりしちゃいました。

レーピンさんの自画像が着用しているジャケットも詰まり気味のテーラードカラーがとってもおしゃれ♪
こんなジャケット作りたいっ!とばかりに思わず受付でもらった作品リストに鉛筆で走り書き。
しっかし、エゴコロないんで小さく小さく…。
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途中、肖像画のファッションに夢中で、それしか観ていないことに気がついたわたし。
もう一度最初に戻って、いつものペースでちゃんと鑑賞し直しました…。

以前なら、美術館に来て、こうした点に目が行くことはなかったと思います。
ソーイングに親しむようになって、知らないうちに美術鑑賞でも新たな視点を獲得したと言えましょうか?
観ていて、何だか、とっても楽しかった♪コワーイ『皇女ソフィア』も可愛く観えた(?)ような。

ソーイングを始めたのは、体調を崩して仕事を辞め自由な時間が増えたのがきっかけと言えばきっかけ。
失ったものばかり数えてきたけれど、新たに得たものもあったんだ。
そんな小さなことに気がついて、ちょっと嬉しい日になりました。

Bunkamura ザ・ミュージアム での「レーピン展」は終了しました(スミマセン、記事アップが遅くて…終っちゃいました)が、今後各地を巡回するようです。
ご興味をお持ちの方はどうぞ。

浜松市美術館 2012年10月16日(火)~12月24日(月・祝)
姫路市立美術館 2013年2月16日(土)~3月30日(土)
神奈川県立近代美術館 葉山 2013年4月6日(土)~5月26日(日)[予定]




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